灰色のロバ

地球が宙に浮いていること 誰もがそれを忘れている それでも時折不安になる

現状

絶え間なく降り注ぐ
情報という名の
矢に煽られ
足元に広がる
蜜に足を取られ
皆逃げる事に
倦んでいた

目まぐるしく変わる気配の中で
皆どこか尋常ではなかった
その事をうっすらと
感じていたから
真っ当に生きる者を
蔑み笑い者にした

何かをする前に
出来ない事の
言い訳が
際限もなく現れた
ボク等は皆
見えない柵に囲われた
クラゲのようなものだった

本当は
静かに微笑んで
今できる事を
一つづつ
精魂こめて
やるしかないのだ

この情報の
洪水の中で
溺れないためには
流されないためには…。