灰色のロバ

地球が宙に浮いていること 誰もがそれを忘れている それでも時折不安になる

#詩

黄色い自転車

いつの間にか無くなっていた 黄色い自転車 晴れの日も 雨の日も 何処ヘ行くのも 一緒だった 黄色い自転車 お気に入りの奴だったのに いつの間にか 持ってることに慣れてしまって 粗末に扱うようになり 知らないうちに失 くしてしまった 今日その事に気がつい…

やがて

やがて 場面は変わり 顔ぶれも変わる 出番が終れば 舞台を降りればいい ただそれだけのこと 難しい事は 何もない やることを やるだけさ ただそれだけ…

理と情

失い始めた時に ふと気付く 大切な物は 何もかもあったのだと 何もかも失って ふと気付く 本当は何ひとつ持ってなかったんだと 欲望の奴隷となり 争いの中にのたうつ修羅の道 血生臭さからは逃れられない ささやかでも今日食べるものがあって 笑顔を交わす相…

帰ろうか

ねえ 妻は食器洗の手を止めて振り返った あなたが助けたあのときの仔狸それが私よ そう言って妻はスカートの後ろからかわいい尻尾を出してみせた 知っているよ 私もズボンの後ろからすっかり白くなった大きな尻尾を出して見せた 私は妻にニッコリ笑って囁い…

愛を語るのは1番後でいい

やみくもに何かがはじまり 唐突にそれが終わる すべからく偽物は滅び 本物だけが生き残れる 新しいイエスは 無意識のうちに 深い闇の中に 1台のラップトップを 投げ入れた それを贖罪というのは 生き残った学者たちの 御都合主義だろう 今はリアルに燃え盛る…

こえてゆけそこを…

長い長い列は 丘の向こうへと 続いていた列に並ぶ人達は 皆目隠しをして 腕には注射痕があった呼びかけても 誰も反応しない 幾重ものマトリックスに 雁字搦めにされ 前の人の肩に手を置いて ぞろぞろと進んで行く列を取り囲む パリサイビト達は 方手に墨俣 …

夜明けは近い

あまりにも 暗闇に馴れすぎて だれもかれも 目を閉じたままの暮らしに 慣れてしまった 身近の誰かの温もりだけを頼りに 手さぐりで右往左往する 本当の私達って いったいどんな感じなのかなあ 飼い慣らされすぎて 大地を知らないニワトリのように 薄汚れた水…

世の中

多分 世の中は簡単には変わらないだろう 今日もまた 代わり映えしな一日が繰り返されてゆく それでも 少しずつ世の中は変ってゆく 我々は 見えない糸で繋がっているから 独りが感じた事は 皆の意識に共有される そしてそれが 少しずつ世の中を変えてゆく そ…

みわたせば

私達は なおゆっくりと沈んでいった あがこうと足掻くまいと それは変わらなかった 見渡せば 一分の狂いもなく 皆が沈んでいた 鼻の穴まで沈んでしまえば 命は其処で途絶える いいもんも、悪もんも 押し並べて皆沈んでいった これが太古から変わらぬ 一番確…

見ようとしなければ何も見えやしない

心の在り方が 現実を変える マインドをチェンジする事で 目に見える世界が変わってゆく 道端に咲く小さな花でさえ 気付かなければ通り過ぎるだけ 見ようとしなければ 何も見えはしない どんな世の中でも あなたはあなただ この世の中にたった一つの尊い存在 …

徒然

とうとう パチンコやでもワクチンを打ち始めた なりふり構わぬ為政者のご乱行 一体ノルマは何人なの? 大発生したバッタのように プスプスと途絶える事なく飛んでくる 注射器の群れ 人々は断崖絶壁にの上を列をなして ぞろぞろと歩いてゆく 道は無いよ うあ…

弔いの果てに

その男が歩いてきた道のりは 彼にしか分からない ついた溜息の数も 流した涙の味も 彼にしか分からない 時折みせた笑顔を 誰もが覚えている かけてくれた優しい言葉は その人の心に息づいている 抱きしめられた感触を 忘れる事もない 男がこの世を去ったあと…

やり手

人は皆 少しだけ歪んでいる そしてまた その事に気付く者は少ない あなたにとっての正義は 誰かにとっての悪夢なのだ あなたはその事に気付かない あまりにもやり手だから その思いを通そうとして 人々に不快な絶望を与える あなたはあまりにも一途で あまり…

それからの

街頭の預言者は囁く 私達ってやっぱり多過ぎるでしょう 喰って寝るだけの害獣だもの なんの価値もない 洗脳OK!転生OK! それに気づいた時が変わる時 コロナセットで全て解決 今ならタダ 支配者は頭でっかちの幼稚な餓鬼 幼子の如くゲームを嬉しむ 待ちわび…

厭な気分

白人と黄色人種の対決する八百長プロレスを皆が歓声をあげてみている 白人が正義の味方で、東洋人は悪役で 今世紀最大のタイトルマッチ 場内は大歓声!激をとばす人々の間をたくさんの売り子が毒饅頭と毒コーラを手に走り回っている 皆興奮して飛ぶように売…

ズレ

間に合わなかった者は ついに出逢う事もない 早すぎた者は 知る由もない 今ここにいる者だけが 血飛沫を浴びる 私とあなた方だ 覚悟してまざまざと 味合うがいい 潮時は当に今だ そして時代という名のYAIBAに 串刺しにされ 焼かれているのは 私やあなただ し…

甲板

角を曲がればそこから見える風景が中心になる 甲板にお集まりの皆さん ようこそ!地球号へ それでは簡単な質問を始めます yesかnoかで左右に別れてください ○○○だと思う そう思う方は赤へ 思わないかたは白へ わからないかたは中央に 時間は1分… ハイストッ…

It's so good

お金がないのに あるふりをするのはよそう やさしくないのに やさしいふりをするのはよそう 愛が何かも知らないのに 愛を語るのはやめよう ただ傷つくのが怖かっただけ そうやって曖昧な笑顔のうちに 日々は過ぎ去る なあんだ 生き残ったのは いけ好かないガ…

Let'go

策のある者は策に溺れ 策のない者は策に怯える 気が付けば足下から 荒野は拡がっている 大丈夫だよ このまままっすぐ あなたはあなたの物語を行きなさい 最高の観客はあなた自身なのだから 細やかな心のまま 大胆に踏出そう

ただ一つの道

自分を変えようなどとは思うな 甲羅のない亀 牙のない虎 翼のない鳥 本質は厄介だと思っている その弱点のなかにこそある むしろそれがそれこそが自分だと開き直り そのわざを磨き その弱点を受け入れよう どこまでも自分らしく誇らしく その音色をかなで続…

葉陰の犬

旅支度を整えて歩き始めても 葉陰で喘いでいる犬を見つけたら そのまま抱き上げて 旅の事など忘れている そんな人になりたい いくら崇高な理想を掲げても どこまで行っても旅は終わらない 何も見えなければ何も感じない どこまで行っても修羅の世界 旅は終わ…

キリフダ

とどまるところを知らず 流されてゆくこの身を思えば せつないとか儚いとか そんなヤワな言葉は似合わない 漠然としたランダムな日常 タフでリアルで執拗な毎日 さあ次はどんな手を使ってくるのか 沈んだり浮いたりしながら笑ってみる なかなかやるじゃん こ…

愛が溢れている

その人は何一つ成さないけれど 出逢った者を皆優しい心で癒してゆく 人も犬も猫も花も木も 道端に落ちていたぬいぐるみさえ 必ず拾われ優しく抱かれる その人はけっしてエラくはない むしろ一番低いところを彷徨いていて そして涙はまだ乾いていない いつも…

チマチマ暮らしてゆこう

チマチマ暮らしてゆこう 昔の地図のアプリを観ていたら なぜか涙が出てきたよ あの町もこの町も 懐かしい光景が浮かんできて こころのへりをやわらかな魚が ゆっくりとなめてゆくそうだねアルプスに憧れても 手の届く故郷の山々を幾度でも味あおう ちまちま…

不埒な私

畳の上にはぽっんとゴキブリの片脚 ご先祖様不埒な私をお赦し下さい どのみち生きてる事は地獄にたがいませぬ ひたひたと不快な事が見え隠れ 少しずつ追い詰められ 翅はもがれ手足は削がれ 笑う事さえ忘れて 躱すだけの日々 畳の上にはぽつんとゴキブリの片…

やわらかく時に鋭く

やわらかいと 全ての扉がみえる ふわりするりと身をかわし どこへでも入って行ける くるくるとへんげして とらえどころもない ふわりふわりととび続け だれかに捕まる事もない いつもやさしくほほえんで 誰かを恨むこともない 鋭いと 眼の前の壁に突き刺さり…

流線型

いろいろな事が 起きる いろいろな事が 起きて あなたに降りかかってくる 研磨剤のようにあなたにブチ当たる 背を向ければ弾き飛ばされる 流れに逆らいあなたは泳ぎ続ける 真っ直ぐに前を見て体をひねりながら そうやって泳ぎ続ける いつのまにか あなたの不…

帰れない独り

どんなに仲のいい夫婦も 逝く時は別々だ どんなに愛し合っても 同じからだになることはない それでも我々には 装置が必要だ 愛という名の 友情という名の 親子という名の 家族という名の もろもろの装置の中で この一瞬を生きることで 流されずに踏みとどま…

さだめかもしれませんなあ

なあ、モモキチ! 瀬川さんが死に 増井さんが死に 会長が死に お前が死んだ ただそれだけの事だ! いいようによっては 俺達みんな死ぬのを待ってる 長い行列の一員なのさ だからモモキッさん アバヨ!って軽く手を振って またなってにっこり微笑んで オマエ…

スワイプ

端末の画面を スワイプするように 時は流れ 留まることは許されず あれだけ愛したものの面影さえ 徐々に薄れてゆく スワイプ、スワイプ モモ、モモ、モモ、モモ、 スワイプ、スワイプ モモ、モモ、その他、その他 スワイプ、スワイプ、 モモ、その他、その他…