灰色のロバ

地球が宙に浮いていること 誰もがそれを忘れている それでも時折不安になる

葉陰の犬

旅支度を整えて歩き始めても

葉陰で喘いでいる犬を見つけたら

そのまま抱き上げて

旅の事など忘れている

そんな人になりたい

 

いくら崇高な理想を掲げても

どこまで行っても旅は終わらない

何も見えなければ何も感じない

どこまで行っても修羅の世界

旅は終わらない

 

氷が溶けて水になるように

水が蒸発して雲になるように

柔らかく変化してゆくものが

この世を豊かにする

 

目的に囚われず 

あなたの資質を披露しなさい 

柔らかければ柔らかく

逞しければ逞しく

この世という一枚の絵画の

片隅を埋めよう

あなたらしく さり気なく