灰色のロバ

地球が宙に浮いていること 誰もがそれを忘れている それでも時折不安になる

2012-01-01から1ヶ月間の記事一覧

業火 或いは 豪華

大丈夫 天使や観音に憧れても 所詮 最後には鬼は鬼を選ぶから ゆったり構えて待ってよう 殺風景な地獄も お前がいれば愉しい毎日 しっかりと抱き合って 互いの毒に痺れながら 娑婆の空気に悪態を吐き 悪巫山戯背徳の日々 善男善女の奴輩に 追い詰められて灰…

それでもボクは枯れてしまった鉢植えに水をやり続けた

奇跡は一度しか起こらない 目の前の現実を認めたくなくて ボクは昨日の居心地を探した 事実を歪め真実には背を向けて 自分勝手なイリュージョンを投げつけた 耐え切れなくて彼女が悲鳴をあげても 優しい言葉すらかけることは出来なかった ほら その花はもう…

50% (ある私小説の挿入詩)

ソファの上では犬が 自分の脚を舐めてる テレビはいつものクイズ番組で 君は疲れたのか 少し苛立っている ボクは君を抱きしめたい気持ちと 君の表情を値踏みしながら 話す言葉を探している 情熱の赴くままに 体を重ねた頃は過ぎて お互いが少し冷めた心で 相…

タイミング

削って削って削って さらに削って ボクはボクの中心に 何が残るのかを 知りたい もうあまり 時間はないのだから 残った芯に 火をともして いっきに 燃え尽きたい その炎を みることが出来たら 感じることが出来たら おそらく悔いることは ないだろう だから …

きづいて   (ある小説のためのコンテ)

どんなにわたしを愛しても 満たせない時がある事に きづいて 抱きしめて熱いキスをして あなたの腕の中にいる 私のかすかなためいきに きづいて それでもこんなわたしを欲しいというなら せめて悲しいときにはそばにいて そう言葉にできないよわさに きづい…

曼荼羅

多くの物を手にしているように見えても たぶん私は何ももっていない この命さえも時がくれば 取り上げられる 何もないように見えても 誰かにしてあげられる事は 沢山ある ほほ笑み 手を差し伸べ 愛を注ぐ あなたの温もりを 私は忘れない たとえどんなに離れ…