灰色のロバ

地球が宙に浮いていること 誰もがそれを忘れている それでも時折不安になる

50% (ある私小説の挿入詩)




ソファの上では犬が
自分の脚を舐めてる
テレビはいつものクイズ番組で
君は疲れたのか
少し苛立っている

ボクは君を抱きしめたい気持ちと
君の表情を値踏みしながら
話す言葉を探している

情熱の赴くままに
体を重ねた頃は過ぎて
お互いが少し冷めた心で
相手を突き放す

決して嫌ってるわけじゃないのに
いつも傍にいたいのに
小さな諍いが始まる

そんなことを繰り返しながら
日々が過ぎてゆく

一人で100%はもう望まない
君の50%とボクの50%を
打ち消すことの無いよう
うまく合わせたい

君は今なにがして欲しい
ボクに出来ることなら
何でもするよ
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