灰色のロバ

地球が宙に浮いていること 誰もがそれを忘れている それでも時折不安になる

2012-03-01から1ヶ月間の記事一覧

轡びとの時間

いつのまにか ここにいる 他ではなくて ここにいる なぜ? おそらく理由は ないのだろう そして神も 最初から不在 そのことに耐えられないから ひとは饒舌になる 本当のことを言わないために 愛を知らない者が 愛という文字を好んでつかう でも文字は 軽すぎ…

ユダヤとイスラムと八百万の神

タルムを信じる 彼らの知能指数は平均115以上あるという 東アジア105 白人100 アフリカ系90(アメリカ軍略研究所資料) タルムは選民思想で自分たち以外の民族は自分たちに奉仕する家畜に過ぎない 彼等は神との契約によって永い世代を一貫した思想の下に生き…

春は花

あはれ 儚き冬の雪 涼しき季節は 去りゆく 春は花 梅 木瓜 金雀枝 臘梅 沈丁花 海堂 木蓮 椿 サンシュウ ミズキ そして 桜 暖かな春の日差しに 長い旅を終えた蕾が綻ぶ 藤 躑躅 紫陽花 花のリレーは続いてゆく そよ風に吹かれて 幾度目かの春を愉しむ 私がい…

光の不在それが闇

目を凝らして足元を見れば 立っているはずの地面が透けていて 捉えどころのない不安が つま先から極彩色の毛虫のように這い上がってくる しっかりしている様でいていつもビクビク怯えている そうさボクは望んで生まれたわけじゃない 気が付けばお前は○○だと…

最後の晩餐

チッ! おれが明日死ぬって言ってるのに こいつらときたらまた席順の事でもめてやがる まったく先が思いやられるぜ!!

問わず語り

大日本帝国が消滅した日 開拓団は暴徒と化した満人の夥しい群れに襲われた 屈強な男たち皆招集され老人と女子供しかいなかった 団長の末若い身重の嫁は井戸へ身を投げた 配られた青酸カリや短刀で自害するものもいた 生き残ったものは散々略奪され暴行された…

風に向かって

物分りの良い神なら混雑するだろうし たちまち予算もオーバーする 聞き分けのない神なら80人は引き返す 最初からいなければいい 各自勝手にああだこうだと言い始め 祭壇や偶像をこさえて目を閉じる それでも 信じるものは信じればいい 静かにお気に入りの音…

3月9日

7月6日に生まれて 3月9日に死んだ 陽気な人だった 踏まれても踏まれても 笑っていた そのくせ都合が悪くなると すぐ家出した 極寒のシベリアの収容所でも 灼熱の溶鉱炉の作業でも 幼い子を残して妻に先立たれた時も 右半身不随になって 何も喋れなくなって…

もうひとつのひと

女たちが産み育てている間に 男は頭を下げたり下げさしたり 勲章をつけたり蔵を金で充たしたり 高い塔を建てて殺し合ったりした その間も女たちはひたすら 産み育てた 男の作り上げた文化の中で 男たちがこネタ文字を使い 女は太古の昔から 変わらぬ営みを繰…