#詩
一番大切なことは 誰かと心を通わせること 人であれ動物であれ それを愛と人は云う 互いの温もりを感じて 心を開いて向きあえば 何も怖くない 愛おしく思ってくれる誰かがいる その存在があなたの心を包み込む あんなによそよそしかった この世界が 切なく愛…
ドアを開ければ いつもそこにモモがいる それが当たり前の事だった 雨の日も風の日も 賑やかな日も寂しい日も 変わりなくモモはいた 日によって多少の差はあっても 耳をさげ尾を振りぐるぐる回って 歓声を上げる そのことに慣れてしまっていた そんなある日 …
外堀を埋めるように 知らない人が消えてゆく 内堀を埋めるように 身近な人が消えてゆく 寄せ手は音もなく 本丸に近付いているのだろう 今日Ⅿ氏を見送った 生きてるうちが華だよ そう言って笑った 痩せこけた顔が目に浮かぶ この世は音もなく流れていて 留ま…
祈りの時 誰かを直向きに思い浮かべ あなたは俯いて 手を合わせる その所作が あなたの心を 洗い清める 誰かを助けることで あなたの心は 柔らかくなる そして少しづつ 強く成ってゆく 外に何かを求めても 報われることはない 一番最後は焼かれて骨になる 全…
通りすがりの小さな池 ﾖｼに囲まれたありきたりな池だけれど... その池を見下ろす丘の上には 数本の皇帝ダリアが朝日を浴びていて なんだか寂しそうだった 新しく出来た公園では老人達が 白い息を吐きながら ｹﾞｰﾄﾎﾞｰﾙに興じていた 私は寂れた神社の石段を登り…
あなたに出来るたった一つの事 それは自分のスタイルを守ることだ それ以外はみんな空しい 可愛がってる犬がいても 愛する人がいても いつかは別れがやってくる どこにいても あなたはあなたのスタイルを守ればいい そしてそこにいる犬や人をあなたのスタイ…
潔い連中は 皆 死んでしまった 自らの夢に殉じて… ここには私も含めて たちの悪い二流品だけが残った 決定的に自分に欠けている何か それにさえ気付かない 最悪な社会 夢もなく 理想もなく 日々の生活に追われ ただただうまくいかない事を 嘆き呪い 何かに捕…
ワシワシと騒いだ蝉も草枕涼しき風に黄泉へ旅立つ 今年の夏の思い出といえば、長男と次男の家族と娘総勢10名で鉄輪温泉へ旅行したことでした。子供たちが費用を出し合った旅は心に沁みる思いでです。 夫婦の還暦のお祝いだとマッサージ機やスピーカーシステ…
昨年の今頃池には数えきれない魚がいた 30cm位のヒブナが6匹とを頭にヒブナとフナ金魚とﾗﾝﾁｭｳとグッピーとうじゃうじゃ泳いでいた 鳥に食べられたり大雨に流されたり、寒さにやられたり 1年の間に色々なことがあって 春先には小さな魚が7匹にまで減った。 そ…
見守ってくれる人が居なくなってから人生が始まる 貴方は貴方のやり方で行けるとこまで行く もう愚痴を聞いてくれる人も 抱きしめてくれる人もいない 私は私のやり方で行けるとこまで行く 野垂れ死ぬのは皆同じ だとしても せめて自分らしい死に場所で 穏や…
店じまいの時が近付いている 男を取り囲む全ての事象がそれを告げていた 長い生業の中で血肉の一部となった習慣がそれにあらがう けれど潮時はもうそこまで来ている 先延ばしにしたところでどうなるものでもない 男はゆっくりと口角をつりあげてみる 鏡には…
居心地が良くても 悲しいことに いつまでもこの状態は続かない 四面楚歌でも万事窮すでも 嬉しいことに いつまでもこんな状態は続かない 何も変わらないように見えても 全ては少しずつ変わってゆくから 誰もそこに留まることは出来ない 昨日のヒーローは舞台…
http://kitakyu.or.jp/k/img/te/yt-067_top3705.jpg 美里先生 一体いつまで僕は マタンゴを演じ続ければいいのですか!? コンロに掛けた冷水は 思っているよりも早く沸騰し 小分けしたお湯は 案外早く冷たくなる 現実と主観との乖離 それが全ての問題の根本に…
世の中のもの凡てが不憫に思える時がある皆沈むまいとして必死で水を掻いているくしゃくしゃになりながらそれでも顔を歪めて嗤ってみるそうだよなおまえも騙されてここにいるんだよな何が悪いとか何がいいとか勝手に決められて最初から勝ち目はないんだよた…
そしてあなたは罠に嵌る それは自分の作り上げた罠だ どうあがいても逃げられまい ただ一つ逃れる術があるとすれば あなた自身が変わる事だ 青虫が蝶になるように ヤゴがトンボになるように 自らの軛を逃れて化体すれば 容易にそこを抜け出せる 新しい世界で…
http://livedoor.blogimg.jp/karapaia_zaeega/imgs/3/0/3084833f.jpg 難しいことは出来なくても あなたにも出来る素敵なことがある 同じ部屋の中にいる人たちに優しくしよう それは家族であったり ともだちであったり 職場の仲間であったり この短い人生の中…
この様はなんだね 橋のたもとで不意に 声を掛けられた 振り返ると1匹の黒い猫がまんじりともせずに私を見て何か話している この様はいったいなんだね お前たち人間がうまくやるというからこの星の運営を任せたというのに そうだそうだ 茂みの中から茶色の犬…
古い住宅は取り壊され 新しいアパートメントが建てられる 幾つかの若い家族が住み始める 新しい家族の歴史が始まる 良いことも悪いことも 吐息の数だけ吸ったり吐いたり そしてまた いくつかの祭りは過ぎてゆく 古い住宅は取り壊され 新しいアパートメントが…
歩けるときにはたくさん歩こう 山にも登ろう 海辺のさらさらした感触も味わいたい 話せる時にはたくさん話そう誰とでも気軽に話そう お互いやがていなくなる運命 一期一会 笑える時には笑おう ハハハハ 肩を叩いて飛び上がって跳ね上がって喜び合おう 遊べる…
何も心配いらない 皆 ゆっくり破滅へ向かっている 人それぞれ 踊り方は違っていても 行きつく先はみな同じ 生き残るものなどいない 皆等しく 時が来れば老いさらばえ 泡のように消えてゆく 悠久の昔から繰り返されてきた 盛者必衰 あなたは今どのあたりか ジ…
元気な時には 犬が野原を駆けまわるように やりたい事を貪ればいい 元気な時には 鳥が大空を飛ぶように ハメを外してもいい 誰にもやがて動けなくなる時が来る その時には大海に浮かぶ鯨のように ゆたりとその身を労わればいい 駆けまわった野原を思い浮かべ…
http://ilikecinema.up.n.seesaa.net/ilikecinema/image/deerhunter.png?d=a0 ディアハンター 忘れるために 始めた恋が忘れられない恋となり… 何一つ捨てきれないのなら 何処までも動き回る事で逃げるしかない なんとかそこをすり抜けて生き残った者たちは …
それから ぼくたちは 知らない間に 互いの心に たねを植えあった やむ得ない事情で別れた後 いつのまにか 互いの心の中で それぞれの種が 芽を出していた 日ごと募る 切ない思い あなたの温もりを 思い出す もし 奇跡が起きて また出逢えたなら 何もかも捨て…
誰もが皆 自分の掘った穴に落ちている あなたが掘った穴 そこから出られない 誰もが皆 自分の作った檻に囚われている 牢番はあなたにとって可愛い誰か 抜け出る事は容易ではない 自分で作った檻だから もがいているうちに あなたは気付く 檻も穴も 何もない…
やがて時がたって この星が知らない輩ばかりになって 象やキリンもいなくなって NHKもコカコーラもなくなって それでも人は愛したり憎んだり殺したりするんだろうか ぐっとカメラをひいて遠くから見れば何も変わらなくても 中身はすっかり入れ替わっている …
少し転んでも塵を払いながら起き上って また漕ぎはじめる 目が見えなくなっても歯が抜け落ちても にこやかに笑って手探りでまた漕ぎはじめる 遠くを見ていても仕方ない いま此の船に乗り合わせた連中を大事にしょう 助け合い労わり合って 此の船の中を快適に…
卵巣癌の疑いあり 開けてみなければ判らない 若い医者は丁寧な口調で優しい声で そう言った 娘はただ静かに涙を流した 善良な妻は小さな溜息をついた 私は自分が癌になる方が 何千倍も楽だった 一番弱い部分をそっと 抉られている気がした それでも娘はすぐ…
それから いろんな事があつて 男は死んだ いろんな事を話すには それと同じ時間が要るだろう 人々は彼を忘れるために 黒い服を着て集まった 焼香の煙と献花の甘い匂いの向こうで 男は冷たい躯となった棺に横たわっている その上には彼の笑い顔が 飾られてい…
獄に繋がれるほど 賢くなく 騙されて殺される程 優しくもなく 追いかけられる程 格好良くもなく ただ流され 世間に流され 我欲に流され くだくだと未練がましく 愚痴だけ達者で 懲りず飽きず 悟らず目覚めず そういう毎日を 漂ってます
終わってしまうからこうやって精一杯の笑顔で笑っているんです 早くしないとあっという間にばばあになって消えてなくなるんです だから精一杯の元気でかかってらっしゃい いいことも悪い事もたくさんたくさんやっちゃいましょう 消えてなくなる前に 無心で踊…
