灰色のロバ

地球が宙に浮いていること 誰もがそれを忘れている それでも時折不安になる

残夏

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沢山の歓声と汗の余韻

そうしていつものように

夏は通り過ぎてゆく

快活な若者のような夏

祭りのざわめきが 花火の轟音と輝きが

フィルムのコマのように過ぎ去ったあと

どこか気難しい秋がやってくる


くりかえされる季節の移ろい

日焼けした肌をトレーナーで隠し

熱い珈琲をのむ

興梠の独り鳴きを聞きながら

朧気なる寂寥を

しみじみと味わう

秋の夕暮れ


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