灰色のロバ

地球が宙に浮いていること 誰もがそれを忘れている それでも時折不安になる

空蝉(ウツセミ)

             

            
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                      しばらくの間  何もかもがうまくいって
                       質素ななりに  満ち足りていても


                        全ては少しずつ 変わってゆくから
                     なにごとも   そのままで許されるはずもなく


                     角を曲がれば  ごわさんが口を開けている
                     取り乱して   泣いて泣いて取りすがっても
    
                              容赦はない   


                    音を立てて崩れてゆく 昨日までの憩いを前に
                    人はため息をつき  抗いようもなく流されてゆく


                     流れの中で   また誰かと手を繋ぐだろう
    

                        折れずに  生きてさえいれば
                  暖かな日差しに 笑いの絶えない日もまた来るのか


                       いまはまだ 微笑むことさ忘れている