灰色のロバ

地球が宙に浮いていること 誰もがそれを忘れている それでも時折不安になる

残滓

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勇敢な者は皆
自ら命を絶った

ここに残っているのは
どうしようもなく卑怯な弱虫と
屈託のない笑い声をあげる
頭が空っぽな兵隊だけだ

そして私は弁解ばかりして
逃げてばかりいる

逃げ回りながらも
どこにも逃げ場はないのは
うすうす感付いている

よく見れば火は燃え盛っている
三界に安まるところなどない

往生際の問題なのだ
その問題は物心ついた時から
始まっている

哀しい目をしたあんた
待ちなさい
兵隊の振りをしているが
あんたは
私の話を聞く必要がある
まだ間に合うのだ