灰色のロバ

地球が宙に浮いていること 誰もがそれを忘れている それでも時折不安になる

困った事に…。

イメージ 1

ある日一羽のニワトリが言った
人間に食べられるのはいやだ!
それを聞いたブタが言った
人間に食べられたくない
それを聞いたウシが言った
わしも昔から疑問に思っていた
それを聞いた魚が言った
オラ達もどうにもこうにも納得できねぇ

みんなで相談して人間に話しに行く事になりました
話を聞いた人間たちはいいました
それは神が決めたこと
ならば神に会わせてくれと動物たちはいいました
神はここにはいないし
どこにいるかも分からないんだ
苦笑いしながら人間たちはいいました
どこにいるかも分からない神が
どうしてぼく等を食べるように言ったんだい
人間たちは困ってしまいました

うるせい!ガタガタ抜かすやつは
まずそいつから食べるぞ
そう言って動物たちを追い払いました

泣きながら動物たちは叫びました
ぼくたちの神は一体どこにいるんだろう
ぼくたちはいつまで人間に食べられつづけるのだろう
ああ!神よ われらを救い給え!

山の中の洞窟に神がいると
カラスが告げに来た
神はボロボロの
ヨレヨレの老人だった
問い詰めた皆に神は言った
皆の云う事は
よく分かった
が……

わしには
なにもしてやれん
何故なら
わしも
人間に食べられておるからじゃ
しかも都合のよいときだけ
好きな部分だけを
つまみ食いされておる
わしは薬のようなものじゃから
好きなとこだけ飲んでも
病はヒドクナルだけじゃ

そう言って神は
哀しげに笑った
哀しげに笑った

それだけかい
神さんよう?
あんたに出来るのは
それだけかい
怒って問い詰める皆に
神は洞窟の中に
逃げ込みました

皆が後を追って入ろうとすると
神は入口を閉めてしまいました

エイショ!ドコラショ
皆で力を合わせて扉を破ると
何と洞窟の中は
見た事もないような
機械が並んでいました
むむむ…
ばれたのなら仕方ない
神は話し始めました

衰えたとはいえ
腐っても神 わしにはまだまだ力がある
わしは自分の作りだした人間たちを
更生させる責任があるのじゃ
わしはここ数年この機械を使って
ありとあらゆる天変地異を
創り出してきた

驕り高ぶる人間たちへの警告なのじゃ
それをどう受け取るかは
人間次第じゃ
滅びるも改心して生き残るも
人間次第なのじゃ

いちばん最後は例のあの大洪水じゃ
ひさしぶりにあれをやろうかと今考え中なんじゃ

ふふふふふ
そういって老人は不気味に笑った

その血走った眼付を見て
(狂ってる~こいつが作ったのなら仕方ない…)
皆は怖くなって慌てて逃げ帰ったとさ~


ブログ村にて他のブログと激戦中
是非とも援軍をクリックして送ってね↓
[https://novel.blogmura.com/ にほんブログ村 小説ブログ