ねえねえおとう 町の中がなんだか夜でも明るいね
ああ あれか~ 人間たちのクリスマスが近いからな
クリスマス?
そうさ サンタクロースがプレゼントをくれるのさ
わあ!いいなあ~ 犬にはないの?
…ないな
なんで いつも人間ばかりいいめにあうの
それは つまり手があるからさ
て?
そうさ手があるからサンタに手紙が書けるんだ
なんでボクには手がないの 足ばかり4本もあるの 尻尾だっていらないよ~
そんな事はいうもんじゃない
犬には犬の良さがあるんだ 人間より速く走れたり たくさん臭いが嗅げたり
わ~ん いやだそんなの遅れてる~サンタのプレゼント欲しいよ~
あるさ おとうがサンタに頼んでやる
本当?
ああ そのかわり人間のようにはいかないぞ ゲームやオモチャは使えないからな
うんわかった 楽しみにしてる わあ~~い
(さてとあそこに埋めたあの骨を掘るしかないかな…)
父犬は大きな口を広げて笑いながら 小さくめ息をついた