灰色のロバ

地球が宙に浮いていること 誰もがそれを忘れている それでも時折不安になる

天気図

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皆既日蝕の日
ボクはトカゲと和解した

夕暮れはもうそこまで迫っていた
薄汚れた陣羽織の襟を立て
両切りタバコに火を付けた

煙の中に浮かんだ過去は
興業に失敗したシネマの早回しのように
奇妙なストロークで消失した

たとえ君がボクのシナプス
巧妙に繋ぎ換えても
山羊がイルカに変化する事はない

半分残した海鮮スパを目の片隅に確認して
ボクは静かに脇差の鞘を払う
ボクの中に密かに佇む宦官を断ち切る為に

梅雨前線は激しさを増す!