ちがうちがうそんなにわかりやすい顛末などない
ほらオマエが抱きしめたその腕の中で冷やかに笑っている
そして囚われたのはオマエ 獲物は私自身なのさ
もっともよく信じた筈の者がもっともひどく裏切られる
身構える隙さえ与えず立ち直る容赦さえなく
抱きしめたその手で絞め殺す
交わした舌を噛み血切る
そうやって女は生き延びる
まだオマエに息があるなら
放しておやり
彼女はオマエが思っているほど
やわじゃない
寧ろ心配なのはか弱い私自身なのだ
全ての思い出が色褪せることに
果たして耐えられのるか
ロマンスからリアルへの道を
転がり落ちるだろう
そして女は初めから
そこにいる