灰色のロバ

地球が宙に浮いていること 誰もがそれを忘れている それでも時折不安になる

震える心で


やるだけのことはやったのだから

今はもう運命の用意したドアを開けよう

震えながらノブに手をかける

喉の奥がつっかえたようにヒリヒリするのは

形にならなかった嗚咽のせいか

吐息のような軽いため息が鼻に抜ける

新しい部屋に入ったら

ここの事も懐かしく思えるのだろうか

今はただ震える心で

振り返らずに部屋をでる

サヨナラもある

それが人生さ
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