灰色のロバ

地球が宙に浮いていること 誰もがそれを忘れている それでも時折不安になる

残影

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また一つ
蝉の骸が転がっている


どんなに
その身を削っても

ワシワシワシ

それしか出ない
その不条理に
天を仰いで
冷たくなっている

ツクツク法師

忍び寄る
秋の気配に急き立てられ
最後の2小節は
喘ぎながらの
転調

気配は
青空を背に
数を増してゆく

ひまわりは枯れ
コスモスの蕾の下で
興梠たちが
静かに
夏の残影を
味わっている


青空は
さらに深みを増して
長調から短調
季節は静かに
転調する