灰色のロバ

地球が宙に浮いていること 誰もがそれを忘れている それでも時折不安になる

孤独な操縦士」

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たとえば誰かが煙を吐いて下降を始めても
我々にできることは 
大丈夫か がんばれよ と翼を上下に振ることぐらい
後はコクピットのなかで涙を流すことぐらい

家族にしても仲間にしても
我々は編隊を組んで飛んでいる飛行機のようなものだから
それぞれが孤独な操縦士

闇と光の交差の中を一人ぼっちで飛んでゆく
しかも燃料は限られている
どんなに愛し合っていても
どんなに愛しいわが子でも
大切な親や友達でも
翼を合わせて飛ぶことはできても
コクピットに乗り移ることはできない

我々は孤独な操縦士
どこかに着陸することもない
ただ命の限り
飛び続けるだけ