灰色のロバ

地球が宙に浮いていること 誰もがそれを忘れている それでも時折不安になる

義父は執念だけで生きている

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救急車で運ばれてから1ヶ月過ぎた。義父の容態は日によって多少の差はあるものの確実に悪くなってゆく、98歳という年齢を考えれば早く楽にしてあげたいのだが、本人は生き延びようという本能からくる執念で今日もまた生き延びる。それがいいことなのかわるいことなのかは誰にもわからない、ただわかることはひとつだけ、人間はその時が来るまで逝く事は出来ない、どんなに苦しんでも足掻いてもそのときが来なければ死ぬことはできない。無意識の中で呻き声を上げる痛々しい姿を見て、それがわかった。


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