灰色のロバ

地球が宙に浮いていること 誰もがそれを忘れている それでも時折不安になる

2008-11-17から1日間の記事一覧

朝日が眩しいだけ

あなたは唐突にとまるがいい 突然ではいけない 客体ではなくあくまでも主体に意識をおきなさい そう あなたは唐突にとまる あなたの自我がほんの刹那 あなたをはみでる あなたは自我の領域を外れ 無意識のままその場に倒れこむ みなさい自我の引き攣った醜い…

コタツ

夕食の後皆でコタツに入ってテレビをみる それがその頃の茶の間の風景だった 「よし坊 よし坊 始まるよ 逃亡者が始まるよ」 姉の声だ 「うん…」 コタツの暖かさに包まれてボクは睡魔とたたかっていた 母の声がする 「寝せときなさい、暴れ回って疲れとうとよ…

終の棲家

いつの日か 許されて 最果ての町で 暖炉に薪をくべながら 静かに暮したい そのころにはもう 何も欲する物はなく 心を燃やす相手もなく ただ静かに季節の移ろいを 眺めているだろう 青息吐息で越えてきた こんな今の事も 懐かしく思い出し 静かに酒を飲むだろ…