2011-01-08 夕暮れ 競馬 #詩 片耳の垂れた犬と 母になれない女と 屋根のないバスに乗って 私は旅に出る 往く宛てのない旅 歯のない運転手と 乗客は私たちだけ 窓ガラスから 夕陽が射し込む ばさばさの毛の 犬は寝ている 少し出っ歯の女は 遠くの海を見ている 私は残り少ない ウイスキーをちびちび やってる バスがどこへ行こうが 気にもならない どうせどこも夜だろう 切符は片道だし バスが止まったら 降りるだけ ただそれだけ