灰色のロバ

地球が宙に浮いていること 誰もがそれを忘れている それでも時折不安になる

かみしばい

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羊たちの中にも
その仕組みにうっすらと
気付いた者もいました
けれども多くの羊は
依然として狼を畏れて
羊飼いの側を離れませんでした
彼等は毛並みの美しさを
競ってみたり鳴き声の上手さを
自慢したりしていました

羊飼いは忠実なドックを使って
常に群を追い立てました
彼等は考える暇もなく
確実に人間たちの餌食にされて行きました


ところで
タイタニックが沈むとき
傾いた甲板で最期まで
演奏を続けた楽団員達は
幸せだったのかな


やがて
神の存在を信じなくなった輩は
同じように人間を飼う事をはじめました


ほら見えるかい
あれが柵だよ
あれが見えないなら
君は幸せな生を終えるよ
最期までバイオリンをひいていた
彼等のようにね

ふむ
羨ましい限り…