灰色のロバ

地球が宙に浮いていること 誰もがそれを忘れている それでも時折不安になる

女なり

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さてそれからまた無限に近い時間が過ぎて
女はファンデーションを塗り続けた
その間に七人の王が即位し
大地を揺るがす大きな地震が二度あった

我々は本日ここに集いて
町内会の役決めをすることにした
その結果如何ではまた多くの死者が出るだろう
事によったらこの惑星の地軸すら傾ける羽目に陥ることも考えられる

さらなる期待に胸膨らませて
難民たちはヘルスセンターの中を所狭しと駆け回った
その半数は渡り鳥となって動物園に引き取られた
さらにそのうちの数%はさらに乗って食卓を賑わす

セールマンが一日の売上の計算を終える頃
爺さんはようやく入れ歯の手入れを終えた
新入生を並ばせたら朝礼を始めます

ピストン輸送が功を奏して
支配人は準決勝に酒を勧めた

マリアは観音に言う 
私たち似た者同士の仲良しこよしよね
警笛がなってリングサイドにセコンドは下がる

マンゴーを咥えたサルが観客の財布を盗む
目を出してこちらを視ているワニもぐるだ

漸く女がファンデーションを塗り終えた頃
大王の軍隊は進撃をやめ野営の準備に取り掛かる
夜の帳があたりを包み込む
女はため息一つ吐かずにファンデーションを落とし始める

げに恐ろしきもの
汝の名は・・・