灰色のロバ

地球が宙に浮いていること 誰もがそれを忘れている それでも時折不安になる

調合

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 少し苦しみのスパイスが足りないようだから、加えたよ
夢の中で白衣の男からそう言われた様な気がする…。
あれは神だろうか・・・・それとも私の心の妄想の産物だろうか

広い荒野を誰もが独りで歩いている

行く宛などない

ただ力尽きるまで歩くだけだ

考えてみれば理不尽この上ない

いきなり生まれてきて

見知らぬ人間達を親と呼び兄弟と呼び

同じ釜の飯を食ってそんな気になる

結婚する相手だけは選べるような気もするが

本当は選べなかったのかもしれない

あるいて~あるいて~

力尽きたら死ぬだけ

苦しみのスパイスを調合された私には

そんな光景が見える

殺風景な荒野を歩き続ける

人の群れ