灰色のロバ

地球が宙に浮いていること 誰もがそれを忘れている それでも時折不安になる





F町に一生懸命ゴミを拾う犬がいた。
雨の日も風の日も毎日町に落ちているゴミを口に咥えて拾い続けた。
町の人達はゴミ拾い犬と呼び
なかなか感心な犬だと皆で褒め称えた。

ところで
M町に反対にゴミを散らかす犬がいた
どこかからゴミを咥えてきてはポイと放り
どこかへ走り去ってゆく
町の人達はゴミ捨て犬と呼んで追い回した