灰色のロバ

地球が宙に浮いていること 誰もがそれを忘れている それでも時折不安になる

ボク達

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ボク達はまだ小さかったけど
使える言葉は少なかったけど
それでも言葉に出来ない怒りや悲しみは
心の中にいつでも感じていた

ランドセルの重さの分だけ
誰かをわけもなくいじめてみたかった
それは小さな虫でも花でもよかった
わけもなく踏みつぶしたリ
手当たり次第に千切ったりした

みゃ~みゃ~と鳴く子猫でも
クンクンと鼻を鳴らす仔犬でもよかった
おもちゃのように可愛がりながら
さいごはほたった

ボク達の肩には
ずっしりとランドセルの重みが
くいこんでいたから
毎朝起きるのがゆううつだった

ボク達はわけもなく
横断歩道をだらだらと歩いて渡った
左折してくる運転手のイライラした顔が
ボク達の心にここちよいさざ波を起こすのだった
それはボク達に出来るささやかな抵抗だった




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