灰色のロバ

地球が宙に浮いていること 誰もがそれを忘れている それでも時折不安になる

必然

臆病な者は数を頼んで暴力を振るう

他人の考えを鵜呑みにするものは常に誰かの手先となる

外形で判断するものはついに本物には出会えない

感情に支配される者は理性的な者に操られる

臆病な者は数を頼んで暴力を振るう

吊るしてしまえの怒号には加担したくない

誰が本物で誰が偽物か

それが総ての核心

欲望の為に正義を語る者

理想の為に総身に傷を受ける者

この二つには遥かな隔たりがある

物事を正確に見極める目が欲しい

何も見えず 何もできないボクは

みずからを烏合の衆の一人あると気付く

今はただ嘴を閉じしっかりと見る

誰が羽根を汚さないのか

誰の腹がでっぷりと脂ぎっているのか

それをしっかりと見極める

耳をふさぎ嘴は閉じたまま

ちっぽけな脳で考え始める

まだ間に合うだろう

嘴を開くのはそれからでも遅くない

遅くはない