灰色のロバ

地球が宙に浮いていること 誰もがそれを忘れている それでも時折不安になる

no6 それぞれの旅立ち

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いい事も悪い事も彼に絡みつく全ての縛りから解き放たれ
今朝もまた一人 白いベットから旅立った
愛すべきものに見送られ 憎み合った者に溜息を吐かせ
彼の歴史は閉じた
いい人生だったかい?
さあどうだかね
まあこんなもんじゃねぇのかい
霊安室の厳かなる扉の前で
手を合わせれば
聞きなれた声が聞こえてくる
よく晴れた日に
緑の芝生に寝そべって
日の光を全身に浴びて
おにぎりを頬張る
そんな日はもう訪れる事はない
彼とは…