灰色のロバ

地球が宙に浮いていること 誰もがそれを忘れている それでも時折不安になる

K耐

ふらふらとよろめきながら私は通りを歩いている
知らない街だ
取りつく島のないよそよそしさが私の不安を煽る
私はいったい何処へ向かっているのだろう
わからない…ただ焦りだけが心をかすめる
早朝か⁉
朝霧のようなものの残滓がニセアカシアの並木を退いてゆく
私はいったい誰でどこへ向かっているのだ・・・ええい腹が立つ
とにかく何処かへ行かなければならないのだ
おもむろに携帯を取り出してみる