灰色のロバ

地球が宙に浮いていること 誰もがそれを忘れている それでも時折不安になる

ある日

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ある日おふれがあって
自分を優しいと思うものは右に
そうでないものは左に並びなさい

そしたらどうする
あなたは右に並ぶのか
はたまた左に並ぶのか

どうする?

ある日
大きな船がやってきて
自分に生きる価値があると思う人は乗りなさい
そういって船長がウインクする
あなたはタラップを上がろうとして
乗客の顔を見上げる
誰もが自信に溢れた目をしている
あなたはそのまま乗船する
私は残してきた飼い犬の顔を思い出し
タラップを降りる

そして船は出港する
それから先の事は知らない
ただそれだけのこと
人生はそれの繰り返し

気がついたら
こんな処にきてた
ここは居心地がいい
優しいパートナーもいる
それにしても
なんと殺風景なとこだろう

まあいいさ
どこのカラスも黒いだろう

さあ
次の船がきた
今度は乗ろうかな